洋服(ようふく)とは、ヨーロッパの民族衣装を基本にした衣服を指す日本などでの概念。
洋服が日本に流入する以前は単に「服」と言えば着物(和服)を指していたが、洋服の流入後それまで着られていた日本古来のもの(和服)と新しい西洋の服とを語義上分ける必要が生じ「西洋の服=洋服」と呼び習わされるようになった。
現代では単に「服」と言えば洋服を指すが、それは洋服が主流になっているためで、「服」というものの意味が洋装の流入前と現代ではちょうど逆転していることになる。
明治維新以降、日本政府は欧米化の一環として着用を奨励したが、戦前は庶民層は和服を着用し、サラリーマン層でも、職場では洋服を着用しても、自宅では和服を着用することが多かった。
戦後は、冠婚葬祭以外で和服を着用する機会は少なくなる。第二次世界大戦中に、婦人が着用を義務付けられた和服のもんぺの機能性の悪さが認識されたことと、戦後混乱期に衣料市場が空白になり、そこにアメリカの援助物資の洋服が流入したことが原因である。それでも、1960年代までは男性の家庭でのくつろぎ着としての甚平などの着用は珍しいものではなかった。
現代では、西欧文明と対等の権利を主張する中東諸国や、独自文化の維持を政策にするブータンを除き、ほとんどの国で民族衣装を追い払っている。ただし、ビジネスマンの衣服として普遍的になった背広は夏でも20度を越えることがあまりない西岸海洋性気候に合わせた衣装であり、蒸し暑い夏の日本や、熱帯諸国で着用を普遍化するのは無理があるため、アロハシャツなど熱帯に対応した洋服が略礼服として採用されるケースもある(かりゆしウェア)。
和服は直線に裁った生地を縫い合わせるのが基本であるが、洋服は曲線的に裁った生地を縫い合わせるのが基本である。
歴史
洋服の歴史(ようふくのれきし)とは、西洋(ヨーロッパ及びアメリカ)の衣服(洋服)の歴史を指す。
ルネッサンス
- ドイツ方面
- イタリア・スペイン
- イギリス・フランス
また「トランペット・スリーブ」という袖がトランペットの様に八の字に広がる形を好んだ。特に、イギリスの女性はゲーブル・フード(w:gable hood)と呼ばれるヘッドドレスを被った。
- エリザベス・スタイル
スペイン王・フェリペ2世とイギリス女王・メアリ1世の婚姻により、南欧の流行がイギリスで取り入れられ、その後のエリザベス1世時代の権力を誇示するかのように独自に発達した。
男女とも、エリザベサン・カラーという、繊細なラフ(ひだ衿)を着用する。
この時代より、人工的に体型を誇張し始め、女性は上半身がV字型に見えるよう腰を細く見せ、スカート部分はファージンゲール(詰め物)を腰に巻いて膨らませた。男性も、ダブリット(上着)は腰を細く見せ、トランク・ホーズ(半ズボン)の中に綿や羽毛等の詰め物を入れて膨らませた。
バロック・スタイル
男性は、権威を象徴するような高く角のようにふくらませた髪型(アロンジュ)が流行し、鬘の着用が一般的になっていった。
1620-30年代にかけて、女性はヴィラーゴ・スリーブ(w:Virago sleeve)という、肘を境に二つのふくらみを持った袖が流行する。
ロココ・スタイル
16世紀頃から、コルセットで体の形を整えることが広まる。18世紀に入ると、美を追求することがエスカレートしていく。
女性は、ウェストを細く締め付け、胸元の広いドレスが一般的になる。また、18世紀後半は、貴族階級の間でスタイルがよく見えるという理由から高くふくらませた髪型が流行する。
男性は、低く横にカールをつけた髪型が一般的になる。
エンパイア・スタイル
1784年のフランス革命以後、ナポレオン・ボナパルトの台頭に前後し洋服はよりシンプルになっていく。
女性は、コルセットがなくハイウェストのドレスが一般的になる。エンパイア・スタイルでは、大きく開いた襟ぐりと、小さな提灯袖(パフ・スリーブ)が特徴である。
男性も、鬘で髪型を作るのをやめるようになる。
ロマンチック・スタイル
再び、洋服を花飾りや羽根で飾り付け、コルセットを用いるようになる。
また、ボンネット帽が登場する。女性の髪型では、左右と頭頂の3方向に結い上げたスタイルが、この時期特有の流行である。
男性の帽子・タイ等の小物も、徐々に現代に近いスタイルが完成していく。
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帽子の数々(1920年頃) |
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クリノリン・スタイル
1850年代より、ペチコートの代わりに針金や鯨骨でできたクリノリンを用い、スカートをバランス良くふくらませる事が広まる。
バッスル・スタイル
クリノリンの不便さ(座った際に足にくい込むなど)もあり、やがて臀部のふくらみを強調したバッスル・スタイルが流行する。バッスルには布を重ねたもの・金属製のもの等、様々な種類があった。
男性の上着は丈も短くなり、燕尾服等は現代の形とほぼ同じになる。
日本には、この時期に洋装が持ち込まれた。
近代
アール・ヌーボー
上半身・スカートとも、動きやすく実用的になる。また、1910年代には、日本の和服など東洋文化に影響を受けた、極端に細い裾を持ち筒状の「ホッブル・シルエット」が流行した。
アール・デコ
余計な装飾を外し、布のたるみを活かしたシンプルなスタイルのドレスが流行する。
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女性用の水着。1918年 |
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File:Lady of fashion 1919.jpg|1919年、女性用の仕事着。
現代
ココ・シャネルらの影響によって、成人女性が足を露出させる事が一般的になってくる。
また未婚女性と既婚女性の服装の差も無くなってくる。








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